ヒューマンドキュメンタリー映画祭・阿倍野|第13回・2015年度映画上映

第13回(2015年)上映作品

ひめゆり(130分)

太平洋戦争末期に、沖縄では日本軍と米軍による住民を巻き込んだ地上戦が展開されました。
15歳~19歳の女学生222名が急きょ看護要員として動員されます。
のちに「ひめゆり学徒隊」と呼ばれるようになった少女たちです。
テニス部やバレー部で汗を流し、歌い、学園生活を送っていた少女たちの日常が一変します。赤十字の旗が立つ病院へ配属されるものと思っていましたが、そこは砲弾の飛び交う戦場でした。暗い壕の中で、負傷した日本兵の看護をはじめ手術の手伝い、死体処理まで命じられます。
約三ヶ月の間に123名が戦死。戦後長く沈黙を保っていた生存者22名が、戦場の体験と亡き友への想いを自らの言葉で綴る、初の長編ドキュメンタリーです。

「ホウキ星が出たら、また 『戦世(いくさよ)』 が来る」 と、親から言い伝えられたひめゆり学徒がいました。
ホウキ星とは、70年周期でやってくる彗星のこと。「70余年も経つと、戦争を体験した人たちも亡くなり、指導者が戦争を美化する。私の親たちが言ったことは、それを戒めようとしているのだと思います。」
この言葉が現実味を帯びつつある今 ・・・。ひめゆりの生存者の記憶を受け取った私たちは、どのように次の世代に継いでいくのか。
10年後、20年後も永く上映を続けていきます。

キネマ旬報ベスト・テン<文化映画>第1位
JCJ<日本ジャーナリスト会議>特別賞
文化庁映画賞<文化記録映画部門>大
日本映画ペンクラブ<文化映画部門>ベスト1
高崎映画祭特別賞 など

柴田 昌平 監督

1963年東京生まれ。
映像作家。初監督作品「ひめゆり」はキネマ旬報ベストテン1位など8冠を受賞。ドキュメンタリー番組も数多く制作し海外での受賞作も多い。

舞台挨拶(柴田 昌平 監督)


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